トリマーの作業効率向上に必須アイテムはバリカン

トリミング専門学校入学時の購入用品一式にハサミとバリカンは必ずセットになっています。トリミングにおいてバリカンは作業効率を上げるうえで欠かせないアイテムな上に、繊細な作業を施す際にも活用出来る便利なアイテムです。専門学校入学時の購入したバリカンは丁寧に扱う事で10年以上も愛用できるものです。

バリカンをトリミング作業に用いるメリット

バリカンをトリミング作業に用いる最大のメリットは、作業効率を各段にあげる事が出来る点です。長毛の犬を短くカットするとき、ひどい毛玉がある時、猫のカットなどシャンプー前の下処理はカット作業前に荒切りになどに活用します。この作業を手作業やハサミ作業で進めていた場合、2,3倍もの作業時間がかかるでしょう。予約件数が多い店舗では非常に効率が悪く、トリマー自身の疲労感も増します。

バリカンは替え刃を数種類用常備しておくことが基本です。この替え刃の使い分けによってその後の作業内容が変ります。ただし1mmサイズの替え刃は非常に使用頻度が高いので日ごろ使用する物ともう一つ予備を常備しておくと安心です。

1㎜サイズの替え刃で行う作業は以下の通りです。

①プードルの足先のバリカン

(指の間をすべて切り揃える時)

②プードルの顔周り

③シュナウザーの耳のカット

④肛門周りのカット

⑤足裏のカット

⑥サマーカット

これらの作業は非常に繊細で、ハサミでは行う事が出来ません。この点がバリカンを使用する最大のメリットです。

バリカン使用だから生じる様々なデメリット

しかし反面でバリカンを多用することにはデメリットもあります。具体的には下記の通りです。

①バリカンの刺激で皮膚が赤く炎症を起こす

②耳の淵、口周りなど薄い皮膚を傷つけてしまう

③足裏のカットの時に指の間を傷つけてしまう

④サマーカットスタイルの時に飼い主のオーダー以上に短く仕上がってしまう

この様な事故やトラブルは経験を積むことで回避できますが、見習い期間中は必ずバリカンを使用する前に先輩トリマーに使用する替え刃のサイズを確認し作業を始めましょう。

万が一炎症などのトラブルをおこしてしまった場合は、飼い主に報告をし患部を極力刺激しないよう伝えます。炎症が悪化する、数日たっても赤みがひかない場合は動物病院を受診し、薬剤の処方を受けましょう。次回作業時にはバリカンの替え刃のサイズや使用方法を十分に注意し同じ症状を繰り返すことが無いように注意しましょう。

バリカンを使用したアートトリミング

犬用のバリカンは海外製品が多数インターネットで発売されています。海外製品には日本で製造されていない大変刃幅の小さなものやカラフルな製品が多数あります。刃幅の小さいバリカンは被毛のカットラインで体にイラストを描いているかのような装飾を作る時に役立ちます。カラーリングなどに比べて皮膚への負担が少ない上に、様々なオリジナル作品を披露する事が出来るのでイベント企画などにおすすめです。

ただし海外製品を購入する場合は、購入前にサイズ、重量をしっかりと確認しましょう。国内製品に比べ大ぶりな作りの場合が多く見られます。サイズが大きいバリカンは使い続ける事で手に負担が掛かり肩こりや腱鞘炎をもたらします。また故障時の対応方法についても確認が必要です。