トリミング定番カットスタイルが持つ由来と意味

トイプードルやコッカーなどカットを定期的に必要とする犬種には犬種ごとのスタンダードと言われる定番のカットスタイルがあります。実はこのカットスタイルには数百年も前から定着しているものもあり、単なるお洒落だけの意味ではない犬種の特性や役割を意味する由来があります。

ここでは特徴的なカットスタイルを定番とする犬種について詳しく説明します。

プードルのコンチネンタルカット

尾や足首に特徴的なボンボンを付けたスタイルが一昔前のプードルの定番イメージです。このスタイルはコンチネンタルカットを呼ばれるプードルに長年受け継がれている定番のスタイルです。実はこのカットスタイルには泳ぐのに邪魔になる顔や身体の毛をカットし、心臓や体温の低下を防ぐために腕や足の毛は残すことで狩猟犬として働きやすくするという意味があります。プードルは本来水辺の猟で活躍する狩猟犬であったことからこのスタイルが生まれています。

精悍さをアピールするシュナウザーのカットスタイル

シュナウザーのトリミングには様々な技法が生かされています。カットはバリカン、ハサミ、ナイフを使い訳る上に、切るだけでなく、抜くという技法も取り入れます。シュナウザーという犬名は、ドイツ語であごひげを意味しています。そのためトリミングでも特徴的な顎ひげを強調するスタイルが定番とされています。

スカートのように広がるアメリカンコッカースパニエルのカットスタイル

アメリカン・コッカーのカットには足先に向かって毛のボリュームを広げるスタンダードスタイルがあります。スタンダードスタイルではなくても、ダブルコートで被毛が厚くトップコートが長いため、週に3回以上のブラッシングが必要です。コッカーは元来狩猟で活躍をする犬種であったため、現在の様な特徴的なスカート状のカットスタイルが定着したのは愛玩犬になり、ドッグショーへ参加する機会が増えた事がきっかけだと言われています。しかし、ドッグショーに出さない家庭犬の場合は短めにカットすることが多いです。

羊のような特徴的な骨格を持つベドリントンテリアのカットスタイル

ときにはプードルと間違われてしまうこともある大変希少な犬がベドリントンテリアです。この犬は羊の皮をかぶったオオカミと呼ばれるほど、外見とはまるで違う勇敢な性格をしています。顔立ちが特徴的で目が離れていて側面についています。トリミングでは目と目の間の毛を長く残す特徴的なスタイルが定番です。梨型のような頭頂部から鼻先の毛にかけて、繭のような横長の丸いフォルムに仕上げます。耳の毛のカットは耳の下側の毛を残して、あとはバリカンで剃って仕上げます。希少な犬種であるがゆえに十分な経験を持つトリマーが少なく、この犬種の特性を生かすトリミングを施すことを難しいと言われることもたびたびあります。

まとめ

犬種がそれぞれもつスタンダードと言われるカットスタイルにはそれぞれの歴史や特性が強く表れています。中にはペットに不向きなスタイルもありますが、時にはスタンダードと言われるスタイルを楽しむこともおすすめします。トリミングを引き受ける際は画像等で飼い主と完成イメージを共有します。

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