ミニチュアダックスフントのカット作業の基本事項

ミニチュアダックスフントには3種類の被毛のタイプがあります。ロングヘアー、ワイヤーヘアーの場合、トリミング時にカットのオーダーが入ることがあるので基本的な事項、注意点を把握しておきます。

ロングヘアーダックスフントの飾り毛のカット

飾り毛はあるものの一定の長さで抜け変わるので、本来はカットが必要ありません。しかし足先、足回りの被毛が長く伸びるので、足裏のパットにかかる部分は定期的にカットをしておく必要があります。足回りの被毛が長く伸びると、足裏の滑り止めの機能が正しく発揮されず歩行に危険が生じます。

また中には尾や腹の飾り毛が地面につくほどに長く伸びる場合もあり、飼い主からカットの依頼があります。この時のカットはすきバサミを利用します。仕上げばさみでカットをするとカットラインが直線的になり不自然な印象を与えがちです。そのため自然な仕上がりを目指すためにもすきバサミを活用します。

ワイヤーヘアードダックスフントのカット法は2種類

ダックスフントの中でもワイヤーヘアードと呼ばれるタイプはテリア種の血統を受け継ぎ、硬く癖のある被毛をです。この被毛はテリア種同様に長く伸び続けるので、定期的なカットが必要です。カットの際はハサミを用いて作業をすると被毛は徐々に柔らかい質感に変化します。しかしテリア種のトリミングに多用されるナイフを利用すると、毛質は徐々に硬さを帯びてゆきます。テリア種元来のスタイルを希望する飼い主からは、トリミング時にナイフで作業をする旨を相談されることがあります。ナイフを用いた作業は難易度が高くプロトリマーの中でも技術を持つ者は少数です。この技術を習得することで他店との差別化、顧客の固定化にもつながるので、セミナー等に積極的に参加をして技術習得を目指します。

サマーカットによる抜け毛対策の注意点

抜け毛対策、暑さ対策にと全身の被毛を短く切りたいという要望が飼い主から寄せられることがあります。作業は1mmの替え刃を付けたバリカンで行い、仕上がりはスムーズコートのダックスフントそのものになります。

この方法は、一旦切りそろえた被毛が元の長さに戻らないことがあります。生え揃った場合でも以前に比べ毛質が変った、毛量に変化があった、長さがまばらになったなどのケースがあります。生え揃うかどうか事前に予測が出来ないので、カットをする前に必ずリスクを説明し、了解を得たうえで作業を進めます。

サマーカットになるとが外見的な印象は大きく変わるものの、犬自身の体感温度の変化は1,2度程度です。短くすることで抜け毛の量が減るということもありません。あくまでも外見的なイメージによる変化だけです。万が一生えそろわなかった際のリスクを考えると、あえてサマーカットにしない、することを見送るという方も多いので誤解のないよう丁寧な説明が必要です。

まとめ

ミニチュアダックスフントには本来カットが必要のないロングヘアータイプと必ず必要になるワイヤーヘアードタイプとがいます。それぞれの特徴を正しく理解し作業をすることが大切です。カットをする場合は画像やカットスタイル集を提示し仕上がりイメージを具体的に飼い主と共有します。

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