病気のリスク低減のために、家庭でできる猫の耳掃除の方法

猫も人間と同様に耳の中には耳垢が溜まるので定期的な耳掃除が欠かせません。もし、溜まった耳垢を放置しておくと細菌が繁殖して耳の中が炎症を起こしたり、耳垢を養分とする外部寄生虫を引き付けてしまいます。ここでは猫の耳の病気予防のために、家庭でもできる耳掃除の方法をご紹介しましょう。

猫の耳の構造

猫の耳は外耳・中耳・内耳と基本的な構成器官は人間と同様です。外耳は外に露出している耳介と、鼓膜までの音の通り道となる外耳道から構成されています。人間と違う点は猫の耳は頭の上部につきだしているので、外耳道がL字になっており鼓膜から水平に伸びる部分を水平耳道と、水平耳道から耳介へ伸びる部分を垂直耳道と呼びます。このL字構造のために、通気性が悪く湿度が高くなりがちで、猫の耳の中は耳垢が溜まりやすい環境です。耳垢が溜まるとさらに通気性が悪くなり、細菌や外部寄生虫が繁殖しやすくなってしまうので、定期的にチェックして必要に応じてケアしなければなりません。

猫の耳の病気

猫の耳の病気としては、外耳炎・中耳炎・耳ダニ感染症が代表的なものとして知られています。外耳炎は外耳道が炎症を起こしてしまう病気で、耳から異臭がしたり頻繁に頭を振ったり、耳のあたりを掻いたりすることが症状です。中耳炎は中耳を構成する鼓膜や鼓室などが炎症を起こす病気で、外耳炎と同様の症状に加えて発熱や平衡感覚に異常が生じて歩行に問題が出ることもあります。耳ダニ感染症は猫の耳の中で、「ミミヒゼンダニ」と呼ばれるダニの一種が繁殖してしまった状態を指します。症状としては、強いかゆみをともなうらしく耳を頻繁に掻いたり、耳を周囲のものにこすりつけるしぐさをすること。また、耳の中が耳垢とダニの排泄物が混合した黒い物質で覆われ、異臭がすることが挙げられます。

猫の耳掃除の仕方

用意する道具は脱脂綿とイヤークリーナーです。まずはイヤークリーナーを染み込ませた脱脂綿を指に巻き付け、猫の耳を軽く引っ張って耳の内部が見えるようにします。耳内部の汚れている部分に脱脂綿を押し当てて汚れをふき取ります。猫は耳道が狭いため、家庭では見えている範囲を掃除してあげるだけで十分です。

耳掃除の注意点

耳掃除はなるべくこすらないようにしましょう。耳内部の皮膚はデリケートなので、こすると傷を作ってしまい炎症する場合があります。また、綿棒の使用は避けましょう。綿棒を使用すると猫が急に動いたときに耳の中を傷つけたり、綿棒によって汚れをかえって耳の奥に押し込んでしまうことが起こり得るからです。それから、イヤークリーナーを耳からあふれるほど注ぎ込んで耳をもんで汚れを落とす方法が紹介されていますが、この方法は推奨できません。前述したように猫の耳の中は湿度が高くなりやすい構造をしており、耳の中に水分が溜まると中耳に障害が起き、頭を傾けてしまう「斜頸(しゃけい)」が生じやすくなるためです。イヤークリーナーは高揮発性だから大丈夫という意見もあると思いますが、その分デリケートな耳の皮膚に対する刺激は強いものとなってしまいます。

まとめ

耳は聴覚を司る敏感な部位なので、触られることを嫌がる猫もいると思います。しかし、猫は自分では耳の中まではケアできないので、必ず飼い主さんが耳をチェックしてお手入れをしてあげてください。日頃から猫とコミュニケーションをとり、耳に触れられることに慣れさせておくとよいでしょう。

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