書類の記入や口頭でのやり取りで職種を返答するときに、意外にもトリマーという職種が一言で伝わらない場合があります。トリマー、トリミングという用語はペットを飼っている方にとってはごく馴染みのあることばですが、そうでない方にとっては全く想像がつかない職種です。最近ではパソコン操作の一環にトリミングという作業がある事から混同されることも増えています。
接客が重要なトリマーの職業分類はサービス業
書類の記入時に職種を記入する場合が多々あります。この時数ある職種の中から、トリマーはサービス業を選択しましょう。トリマーの仕事は技術の提供であり、技術、接客を伴うサービス業です。同様に人間に美容師や理容師、ネイリストなどもサービス業に含まれます。サービス業はとても内容が多岐に渡るので、詳細を記入する欄がある場合はペット関連やペット美容関連を追記するとよいでしょう。
サービス業という仕事は、社会的にやや不安定なイメージを持たれる事もありますが、勤務先で正社員として契約している場合はその旨も伝えるとよいでしょう。
サービス業として求められる水準に応える
トリマーのなかには自身は技。います能職であり、一般的なサービス業とは一線を隔していると認識をされている方も多数います。しかしトリマーはお客様との接客、接遇が必須となる職業であるという意味では他業種同様にサービスです。サービス業である以上、カット技能が素晴らしい、センスが磨かれているというだけではなく、丁寧な顧客応対が求められ、提供できる事が当たり前と考えられます。これはお客様に限定した事でなく、職場の同僚、先輩からも同様に求められている事を理解しておきましょう。
具体的には下記の点です。
①社会人としてしっかりと挨拶が出来る
②トラブルが起きた時に丁寧に謝罪が出来る
③報告、連絡、相談が滞りなくできていて、顧客に迷惑をかける事態を回避している
④電話応対が適切に出来ている
⑤名刺の受け渡し方法をただしく習得している
⑥接客、応対の基本的なマナーを身に付け、正しい敬語が使用できる
これらの内容は社会人として仕事をするうえで、常識であると考えられていますが、トリミング専門学校在席中はなかなか十分な講義の時間がなく、日々の仕事の場で身に付けるものも多々あります。しかし大抵のトリミングショップは少人数で運営がされているうえに、接客と作業とが分担されていて、なかなか仕事中に指導を受ける機会も持てません。その為には就職活動中に自身で接客、接遇について学ぶ時間を作る必要があります。
学生のうちから社会人マナーの修得を意識する
接客接遇が正しく習得出来ているか、社会人としてのマナーを身に付けているかで就職活動の成果も大きく変わります。まだ学生だから、10代だからという理由で多めに見てもらえることはありません。トリマーの場合は新卒で採用後数年間は見習い期間です。先輩トリマーに比べお客様へ提供をするサービスのレベルが低い時期だからこそ、余計に接客接遇を丁寧に行う事を心掛ける必要があります。丁寧な接客を続けていれば、将来技量が伴い成長した時にきっと自身の固定客として安定した成果につながります。制服を着て店頭に立ったその日からしっかりと社会人として振る舞えるように心掛けましょう。