トリマーは技術職であり、接客業であり、動物に関する高い専門性が求められる職業です。様々な知識と経験が必要とされる事から一人前と呼ばれるまでに育つには数年間の見習い期間も必須です。
これから専門学校を卒業し新人トリマーとしてデビューする際の心構えを説明します。
丁寧で真面目な接客を心がける
新卒でトリマーとして就職をする場合、20歳前後で社会人デビューとなります。いざ就職をすると来店する客層の大半は自身より年長者で中には日ごろ接することの無い世代の方々も大勢います。日々の業務では社会人としてのマナーを意識して丁寧な接客、言葉遣い、立ち居振る舞いを心がけることが常に求められます。トリミングは決して安価で気軽なサービスではありません。利用者が高い満足度を得られるように日ごろから気配り、目配りがかかせません。社会人としてのマナーは将来においても常に意識し、決してなれ合いになりすぎないよう丁寧に接することが大切です。
常に新しい情報や知識を受け入れる柔軟性を持つ
トリミング業界に限らずペット業界全般で日々新しい商品が発売され、新たな手法や医療技術が開発されています。数年前まで常識とされていた事が見直されたり、批判を浴びることもあります。仕事としてトリミングに取り組む場合は過去の知識や経験に固執することなく常に新たな情報を受け入れる柔軟性を持つ事が必要です。新たな知識や経験を身に着けることは仕事の可能性を広げるきっかけにもなります。
例えばしつけ業界では体罰や叱責を行わずに誉めることが主流となっています。ドッグフードは穀類を使用せず、人間が可食できるレベルの食材を利用することが広がっています。トリミングショップにおいてもカットだけでなく歯磨きや足裏ケア、スキンケアなどより高度なサービスが求められています。
またカットスタイルにも流行があるので、これまでの経験に頼りきるのではなく、新たなカットスタイルや技法を積極的に学ぶ姿勢も持ち続けるべきです。
責任感を持ち飼い主との信頼関係構築に努める
トリミングの利用者はペット自身ですが、飼い主との信頼関係の構築が大変重要な意味を持ちます。飼い主から信頼を得るためにはカット技術が優れているだけでは不十分です。丁寧な接客、犬猫への思いやりを感じられる扱い方、接し方、プロと呼ぶにふさわしい専門的な知識など様々な項目が求められます。
たとえベテランと呼ばれるトリマーであっても時にはハサミの扱い方を誤り犬を傷つけてしまう事やカットラインが乱れてしまうこともあります。このような場合は自身の失敗を素直に認め飼い主に真摯な態度で謝罪することが大切です。経験を積むと中には失敗の責任の所在を犬に転嫁してしまう事もありがちです。しかしプロである以上、どのような場合であっても責任の所在は自分にあることを受けいれなければなりません。トリミングという業界にいるとつい誤解をしてしまいがちですが常に心に留めておきます。
まとめ
トリマーの仕事は様々な可能性があり、将来性も多用です。経験を積み、一人前と呼ばれるまでには厳しい見習い期間もありますが、日々経験を積み重ねることで必ず成果を出すことが出来るます。見習い期間の仕事も前向きに取り組む続ける事が大きな意味を持ちます。